公益社団法人射水市医師会

子供と大人の違いは?

子供は単に大人をそのまま小さくしたものではない!!

Ⅰ.子供の骨の特徴

 発育段階にある子供の骨には成長軟骨を含む軟骨部分が多く、未完成の骨と言えます。そして成長途中の軟骨部分は力学的ストレスに弱く、繰り返しの衝撃が加わると、正常な成長過程が障害されて疼痛が生じたり、将来骨の成長障害や骨の変形を引き起こす危険性が生じます。この変形が発生すると、矯正のために手術をしなければならないことが起こります。これは子供・親にとって非常に不幸な結果と言えます。

Ⅱ.子供の関節の特徴

 関節は骨、関節軟骨、関節包で形成されます。子供の場合、骨端には骨端線という成長軟骨があるのが特徴であります。しかも骨端線の近辺には関節包・靭帯・筋腱が付着しています。
 子供の関節は柔軟性が大きく、外力によって関節が障害受ける場合でも大人では捻挫となるが子供では比較的少なく、あっても軽度である。しかし、子供の靭帯は軟骨よりも丈夫であるため、靭帯の損傷の前に骨端線(骨の成長する場所―軟骨が多い)の損傷や骨・軟骨の骨折を起こしやすくなっています。
 筋肉・腱の柔軟性も大人よりも高いが、骨の成長に比べやや発達が遅いため相対的に筋肉・腱は短縮し緊張を受けやすい状態にあります。そのために筋肉・腱の障害よりも骨・骨端線への付着部の障害が多いのが特徴であります。

(文責 担当理事)

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