公益社団法人射水市医師会

射水市健康推進課より日本脳炎ワクチンの9歳から13歳未満の方への接種に関して各医療機関に連絡がありました。小学校4年生から6年生の保護者の方にも学校を通じて連絡されていると聞いています。
1)日本脳炎予防接種第1期が完了している方
第2期で新しい日本脳炎ワクチンが接種可能となりました。
2)日本脳炎予防接種第1期(3回)を受けていない方
受けていない回数分の接種券が発行されることになりました。
接種回数等の確認のため母子手帳持参のうえ各保健センターまで、接種券を発行してもらいに行かなければなりません。
1期に何回予防接種すでに終わっているかによって、これから接種する回数は個人的に違ってくると思いますので、主治医の先生と相談してください。
日本脳炎ワクチン不完全接種に対する対応についての一つの目安と日本脳炎についての情報を、以下に記載します。

日本脳炎ワクチン不完全接種に対する対応について
①基礎免疫のうち、初回接種を1回受けたあと1年経過した場合
1回のみの接種では基礎免疫は不十分ですが、1年後であればある程度の免疫は維持されていると考えられるので、初回からやり直す必要はありません。あと2回接種することで基礎免疫の完了としてよい。
②基礎免疫のうち、初回接種を1回受けたあと3年経過した場合。
この場合は免疫の維持が期待できないので、初回からやり直してください。
③基礎免疫のうち、初回接種を2回受けた後5-6年経過した場合。
2回接種していれば免疫がまず維持されていますので、追加として1回受けてください。
④基礎免疫は完了しているが、追加接種を行っていない場合。
基礎免疫は5年後でもある程度の抗体が維持されていますので、まず追加として1回受けてください。
資料:予防接種に関するQ&A集 社団法人 細菌製剤協会 著者 岡部信彦
(日本脳炎ウイルス感染症)
死亡率は20~40%(幼少児や老人はハイリスク)、後遺症は、生存者の45~70%に生じます。有効な特異的治療法はありません。予防のためのワクチンが存在します。
( IDSC,IDWR 2002年第1・2合併号,WHO資料より引用 )

(日本脳炎ウイルスの感染経路)

夏期の流行時期には、日本脳炎ウイルスはブタ→蚊→ブタ→蚊のサイクル(感染環)をグルグル回ることによって感染が増幅され、ウイルスを保有する蚊も増加します。ブタは日本脳炎ウイルスの「増幅動物」であるといわれています。
ブタは感染してウイルス血症を呈するが、発病はしません。 このウイルス保有蚊がヒトを吸血する時に、蚊の唾液によってヒトに感染します。

日本脳炎ウイルスの感染経路

(豚の日本脳炎ウイルス感染状況)
富山県のブタは感染の度合が日本の中で高い方です。
(2000~2006年感染症流行予測調査事業より)

IDSC 日本脳炎Q&A

IDSC 日本脳炎Q&Aより引用)

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